▼タイから日本行へ:成功する輸入ビジネスの設計図

はじめに

タイからの商品仕入れに興味をお持ちの皆様、そして既にタイでの買い付けを行っている方々へ。
このブログは、これからタイでの買い付けを始めたい方と、新しい商品カテゴリーを開拓したい
バイヤーの両方に向けた、最新の情報とアドバイスをお届けします。

タイのマーケットは常に進化し続けており、新たな商品やブランドが次々と生まれています。
そのため、新規参入者にとっては大きな可能性を秘めた市場であると同時に、すでにタイで
買い付けをされているバイヤーにとっても新たな商機を見出せる魅力的な場所となっています。

しかし、タイ市場の変化の速さは、チャンスと同時に課題ももたらします。最新のトレンド、
規制の変更、新興のサプライヤーなど、常に最新の情報を把握し、迅速に対応することが求
められます。

本記事では、以下のような疑問に答えていきます:

▶ タイのどの地域で、どのような商品が今注目を集めているのか?
▶ 新規参入者が陥りやすい落とし穴とその回避方法は?
▶ バイヤーが新しい商品カテゴリーを開拓する際のポイントは?
▶ 日本市場での販売戦略を成功させるコツは?

これからタイでの買い付けを始める方々には、タイ市場参入の基礎から実践的なアドバイス
までをお伝えします。一方、経験者の方々には、既存の知識をアップデートし、新たな視点を
提供することで、ビジネスの更なる拡大のヒントを見つけていただけるでしょう。

タイからの輸入ビジネスは、適切な知識と戦略があれば、今なお大きな可能性を秘めています。
このブログが、皆様のビジネスの成功と成長の一助となることを願っています。
さあ、タイ市場の最新動向と、そこに潜むビジネスチャンスについて、詳しく見ていきましょう。

タイ市場の概要

タイ市場は、その多様性と急速な成長により、輸入ビジネスに携わる方々にとって魅力的な機会を
提供し続けています。ここでは、これからタイ仕入れを始めたい方と、すでにタイ仕入れをされて
いる方の両方に役立つ、タイ市場の最新の特徴と動向を詳しく見ていきましょう。

1. 多様な地域性と産業
タイは地域ごとに異なる特色を持つ商品や産業が発展しています。例えば、北部のチェンマイは手
工芸品や織物で有名で、南部では天然ゴム製品が主要な産業となっています。中央部のバンコクは
最新のファッションや情報の中心地です。経験者の方々は、これまで注目していなかった地域に目
を向けることで、新たな商品カテゴリーを見出せるかもしれません。

2. 急成長するeコマース市場
タイのeコマース市場は急速に拡大しており、2021年から2025年にかけて年平均成長率15%以上
と予測されています。この成長に伴い、オンライン専売のブランドや製品が次々と登場していま
す。新規参入者にとっては、これらのオンラインブランドから仕入れることで、日本ではまだ知ら
れていない商品を発掘するチャンスがあります。

3. サステナビリティへの注目
タイでも環境への配慮や持続可能性への関心が高まっており、エシカル製品(環境への配慮、人へ
の配慮、社会への配慮を大切にして作られた商品
)の需要が増加しています。例えば、天然素材を
使用した化粧品や、リサイクル素材を活用したファッションアイテムなどが注目を集めています。
この傾向は日本市場でも同様であり、両国の価値観の一致点として注目できるでしょう。

FolkCharm(タイの農村部で手織りの綿製品を作るブランド)
https://folkcharm.com/

YARNNAKARN(自然や歴史からインスピレーションを受けた手作りのインテリアなど)
https://yarnnakarn.com/ 現在販売停止中

 


Thai Tribal Crafts(少数民族の手作り製品をフェアトレードで販売)
https://www.ttcrafts.co.th/

4. 新興産業の台頭
ウェルネス製品や環境配慮型製品など、新しい産業分野が急速に成長しています。これらの分野
は、日本市場でもニーズが高まっており、新規参入者にとっては比較的競争が少ない領域でビジネ
スを始められる可能性があります。

5. デジタル化の進展
タイでは、デジタル決済システムやオンライン取引プラットフォームの普及が急速に進んでいま
す。これにより、バイヤーとタイの製造業者や卸売業者との直接取引がより容易になっています。
新規参入者にとっては、これらのデジタルツールを活用することで、より効率的に信頼できるサプ
ライヤーを見つけられる可能性があります。

6. ニッチ市場の成長
タイでは、特定の趣味や興味に特化した製品市場が成長しています。例えば、ヨガやメディテーシ
ョン用品、ペット用品、タイの植物などが挙げられます。これらのニッチ市場は、日本の消費者の
多様化するライフスタイルにも合致し、独自性のある商品を求める輸入業者にとって魅力的な選択
肢となっています。

タイ市場は常に変化し続けており、これからタイ仕入れを始める方ににとっても豊富な機会が存在
し、バイヤーにとっても新たな可能性を秘めています。次のセクションでは、これらの市場特性を
踏まえた効果的な仕入れの方法と戦略について詳しく解説していきます。

輸入手続きと規制

タイから日本への商品輸入をスムーズに行うためには、適切な手続きと、関連規制の理解が不可欠
です。この章では、重要な規制と手続きについて簡潔に解説します。

1. CITESと絶滅危惧種の取り扱い
CITES(ワシントン条約)に基づく規制:絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を規制してい
ます。

タイの商品で注意が必要な例:
オーキッド(蘭)やサボテン、ヘビ革、ワニ革製品:等はCITESの許可申請が必要です。

2. JTEPA(Japan-Thailand Economic Partnership Agreement)に基づく特恵関税の適用
日タイ経済連携協定(JTEPA)に基づく特恵関税の適用が可能な場合があります。
特恵関税の適用には、JTEPAに基づく原産地証明書の取得が必要です。

3. 輸出書類の準備
必要書類:インボイス、パッキングリスト、船荷証券(B/L)または航空運送状(AWB)、原産地
証明書など
書類の正確な作成が重要です。*多くの場合、書類は現地の代行会社や国際運送会社で作成しても
らえます。

4. 知的財産権の確認
模倣品や著作権侵害商品の輸入は禁止されています。
ブランド品やキャラクター商品を扱う際は、ライセンスの確認が重要です。

輸入手続きと規制を遵守することが、スムーズな輸入業務の基盤となります。特にCITESに関して
は、法令違反のリスクが高いため、十分な注意が必要です。適切な手続きと規制の遵守は、長期的
には安定したビジネス運営と信頼性の向上につながります。

次のセクションでは、輸入した商品の効果的な販売戦略について詳しく解説します。

販売戦略とテスト販売

タイから輸入した商品を日本市場で成功させるためには、適切な販売戦略の立案とテスト販売の
実施が不可欠です。効果的な販売戦略を構築し、テスト販売を通じて市場の反応を確認すること
で、ビジネスの成功確率を高めることができます。

ターゲット市場の明確化
まず、ターゲット市場を明確に定義することから始めましょう。商品特性に合わせた顧客層を特定
し、年齢、性別、ライフスタイル、購買行動などを詳細に分析します。特に、タイ製品に興味を持
つ消費者層を把握することが重要です。

差別化ポイントの確立
次に、自社商品の差別化ポイントを確立します。タイ製品の独自性や魅力を明確にし、競合製品と
の違いを強調します。商品のストーリーや背景を活用することで、消費者の心に響く魅力的な商品
イメージを作り上げることができます。

価格戦略の策定
価格戦略の策定も重要なポイントです。適切な利益率を設定しつつ、競合製品との価格比較を行い
ます。単に安価にするだけでなく、商品の価値に基づいた価格設定を検討することで、適切な市場
ポジショニングを実現できます。

販売チャネルの選択
販売チャネルの選択も慎重に行う必要があります。オンライン販売では自社EC、大手モールサイ
ト、メルカリやヤフオクなどのオークションサイト、SNSなどを活用し、オフライン販売ではセ
レクトショップ、ポップアップストア、展示会などを検討します。卸売りと小売りのバランスを取
ることでも、多角的な販売アプローチが可能になります。

マーケティング施策の展開
効果的なマーケティング施策の展開も欠かせません。SNSを活用した商品紹介と情報発信、オン
ライン広告の活用、コンテンツマーケティング(ブログ、動画など)の展開など、多様な手法を組
み合わせることで、商品の認知度と魅力を高めることができます。

テスト販売の実施
テスト販売の実施は、本格的な販売展開を行う前の重要なステップです。商品を小規模に販売して
みて、市場の反応を確認し、複数の販売チャネルでテストを行います。購入者からのフィードバッ
クを丁寧に収集し、分析することで、商品や販売戦略の改善点を見出すことができます。

データ分析と戦略の最適化
販売データの詳細な分析と戦略の最適化も継続的に行います。顧客の購買行動パターンを把握し、
その結果に基づいて戦略を微調整していくことで、より効果的な販売アプローチを確立できます。

リピート購入の促進
最後に、リピート購入の促進にも注力します。顧客満足度を向上させる施策を実施し、メールマー
ケティングやLINE公式アカウントを活用した継続的なコミュニケーションを図ります。ロイヤル
ティプログラム(
購入やサービスの利用に対して特典や報酬を提供するマーケティング施策)の導
入を検討することで、長期的な顧客関係の構築も可能になります。

テスト販売の重要性
特に、これからタイ仕入れを始めようとしている方にとって、テスト販売は特に重要です。実際の
市場ニーズを確認し、大規模な投資前に商品の可能性を検証できるほか、価格設定の最適化やマー
ケティング戦略の検証も可能になります。さらに、実際の販売プロセスで生じる課題を早期に発見
し、対策を講じることができます。

テスト販売を通じて得られた洞察は、その後のビジネスの展開に大きな影響を与えます。データに
基づいた意思決定を行うことで、ビジネスの成功確率を高め、リスクを最小限に抑えることができ
ます。

次のセクションでは、これまでの内容を踏まえた具体的なアクションプランと、タイからの輸入ビ
ジネスを成功させるための最終的なアドバイスをお伝えします。

まとめと次へのステップ

タイ輸入ビジネスの可能性
タイからの輸入ビジネスは、日本市場に独自性と多様性をもたらす大きな可能性も秘めています。
タイの豊かな文化と伝統に根ざした商品は、日本の消費者にとって新鮮で魅力的な選択肢となり得
ます。また、eコマースの急速な成長やサステナビリティへの注目など、タイ市場の最新トレンド
は、新たなビジネスチャンスを生み出しています。

成功への鍵
タイからの輸入ビジネスで成功を収めるには、市場調査、商品選定、仕入れ、輸入手続き、そして
販売戦略まで、各段階で戦略的なアプローチが必要です。特に重要なのは、CITESなどの規制を遵
守し、適切な輸出入手続きを行うことです。また、日本市場のニーズを的確に捉え、効果的な販売
戦略を立てて、それを実行することが成功への近道となります。

タイ輸入ビジネスに新たに参入する方々へのアドバイスとして、まずは小規模なテスト販売から始
めることをお勧めします。市場調査をしっかりと行い、
自分の強みを活かせる商品カテゴリーを見
つけることが重要です。
また、信頼できるサプライヤーとの関係構築に時間をかけ、品質管理や納
期管理にも注意を払いましょう。初期段階では、オンライン販売を中心に展開し、購入者からのフ
ィードバックを積極的に収集し、商品ラインナップや販売戦略の改善に活用することが有効です。

既にタイからの輸入ビジネスを行っている方々には、新たな商品カテゴリーの開拓や販売チャネル
の拡大を検討することをお勧めします。タイ市場の最新トレンドや日本市場の変化するニーズに常
に注目し、ビジネスモデルのアップデートを図ることも重要です。また、SNSなどのデジタルマ
ーケティング技術を積極的に活用しお客様との繋がりを深めることで、ブランドロイヤルティの向
上を目指しましょう。さらに、サステナビリティやエシカル消費といった新たな価値観に基づいた
商品開発や、商品の物語を伝えることで生まれる価値感の強化も検討に値します。

次のステップ

タイからの輸入ビジネスを成功させるための次のステップとして、

まず、タイ市場の最新動向に関する情報を定期的に更新することが重要です。サプライヤーの
SNSやウェブサイト、同業者のSNSの動向を注視し、常に最新の情報を入手しましょう。これに
より、市場の変化やトレンドをいち早く把握し、ビジネス戦略に反映させることができます。

次に、タイの展示会などへの参加も計画してみてください。これらのイベントは、新しいサプライ
ヤーとの出会いや最新トレンドの把握に非常に有効です。


最後に、他の輸入業者やタイビジネスに携わる方々とのネットワーキングを積極的に行ってくださ
い。情報交換や経験の共有は、ビジネスの成長と問題解決に大いに役立ちます。

タイからの輸入ビジネスは、慎重な計画と戦略的なアプローチ、そして継続的な情報収集が求めら
れます。しかし、その努力に見合う豊かな可能性と魅力的な機会が待っています。この記事が、皆
様のタイ輸入ビジネスの成功への一助となれば幸いです。

 

 



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